ニュース記事
過去一年の科学ニュースを振り返ると、人工知能(AI)の進化と医療の革新、そして新たなる宇宙と生物の発見が目につきます。
AIにおいては、大規模な言語モデルの成長が顕著でした。人間の自然な言葉を生成し理解する能力は飛躍的に向上し、ChatGPTというAIは、医学部の学生以上のスコアを自由回答の試験問題で獲得するなど、その進歩は驚愕的でした。
一方、医療分野では、アルツハイマー病を対象とした新薬の承認が大きく報じられました。この病気は、アミロイドβというタンパク質が異常に蓄積し神経細胞が死滅することで発症します。それまで症状を緩和する薬は存在しましたが、原因物質を取り除くことで進行を遅らせる薬が発売されるのは、今回が初めてだったのです。
日本の製薬会社エーザイ社とアメリカのBiogen社が共同開発した新薬レカネマブが、記憶力や判断力の悪化を約30%近く抑制することが臨床試験で明らかになり、その後、承認されました。この新薬は、早期のアルツハイマー病患者を対象としています。
科学の進歩は日々進行しており、これからも記憶や判断力の向上、さらなる医療の進歩、そして人間の言語を理解するAIの発展にも期待が寄せられます。これらの進歩は、社会全体の生活の質を向上させる可能性を秘めており、その実現に大いに寄与すると考えられます。